論文はいつまでPDFで読まれるのか

最近公開されたGoogleツールバー日本語版の新バージョンベータ版(http://toolbar.google.com/intl/ja/)を試してみましたが、新機能のマウスオーバー辞書がとても使いやすく感じました。ブラウザにおける辞書機能は既に様々なものがあり、私はFirefoxの検索窓でExcite辞書をよく使っていますが、Firefoxにはカーソルで指定した単語(文章)をポップアップで翻訳してくれる「翻訳パネル」という拡張機能もあります。しかし、これまでの辞書機能が複数ステップの動作が必要だったのに対し、Googleツールバーのマウスオーバー辞書は、マウスのポインタで単語を差すだけで日本語訳をポップアップで表示してくれるため、まったくストレスなく文章を読むことに集中できます。Firefoxへの対応が待ち遠しいです。
こうなってくると、やっぱり論文をブラウザで読みたいという気持ちがフツフツと湧いてきます。論文がPDFで手に入ることにより、いつでもプリンターで印刷できるようになったこと、電子文書で保存管理できるようになったことなどメリットは計り知れないのですが、どんな論文もほぼA4サイズで2段組でレイアウトされているため、ノートパソコンの液晶ディスプレイではいまいち読みにくい気がします。かといってFull textをブラウザで読むのもテキストが整形されておらず、Figureも印刷物と同じレイアウトのもの(AからLぐらいまでの図が所狭しとまとめられていてレジェンドもひとまとめにしたもの)を縮小表示かリンクで処理されているだけで読みにくい気がします。
もともと論文はしっかりと構造化されたテキストなので、その構造化テキストをダウンロードして、読みやすいように自由にレイアウトして表示させる(任意のCSSを適応するとか)ことができる論文リーダーで読むようになればなあ、などと夢想します。一部の雑誌ではXMLでのダウンロードに対応しているのを見かけたので、そんな未来もすぐに来るのかも知れません。