指チキン

ではなくてユビキチン・プロテアソーム系を利用した蛋白質分解の誘導法について。元論文が読めない環境ですがktazの論文メモのレビューを読んで。
任意の蛋白質のC末端にユビキチンをfusionさせることで、その蛋白質のポリユビキチン化を引き起こす例は知っていましたが、化合物で任意の蛋白質とE3を近接させるだけでユビキチン化を引き起こすことができるとは知りませんでした。遺伝的改変なしにin vivoで使える点は素晴らしい。
ただ、「任意の蛋白質と特異的に結合する化合物」はそう簡単には手に入らないので具体的な利用は限定されるかもしれません。あと、in vivoで利用した場合、組織によっては到達率が低い可能性があるので(脳組織の場合BBB透過性がネック)、効果も部分的にならざるを得ないと思います。

Chemical genetic control of protein levels: selective in vivo targeted degradation.
J Am Chem Soc. 2004 Mar 31;126(12):3748-54.