誤った表記を致しました。
id:Y-shimaさんに質問いただいた件（3/4のコメント参照）についてです。
シナプスとmiRNA pathwayについては、FMRP(Fragile X mental retardation protein）がmiRNA pathwayに関与する可能性について報告したNatureの論文(1)と、FMRPがmRNA複合体としてシナプスに豊富に存在すること(2)、シナプス可塑性に関与する可能性(3)などから、仮説の一つとして考えられていることに過ぎませんでした。
このように、実験的事実と仮説をごちゃまぜにしてしまうことは非常に危険であり、まるで周知の事実であるかのように書いてしまったことは問題です。大変、申し訳ありませんでした。
論文について、思いついたことを雑感のように書いているなかで、最近考えていたことを過大に表現してしまったようです。すぐに本文を訂正し、元の文章を下に移動しました。
このような間違いは研究をするうえで常に戒めなければならないことです。今後、このようなことを繰り返さないように気をつけていきます。また、id:Y-shimaさんにツッコミをいただかなければ気が付かないところでした。これからも引き続き読んでくださり、ビシビシ突っ込んでいただければ望外の幸せです。
なお、BLOGを始めて日が浅く、「訂正」する場合の対応が分からないため、とりあえずこのようにしました。私の対応についてご意見などありましたら、是非是非コメントください。
References
1. Jin. P, et al. Biochemical and genetic interaction between the fragile X mental retardation protein and the microRNA pathway.Nat Neurosci. 2004 Feb;7(2):113-7.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=14703574&dopt=Abstract2. Feng, Y. et al. Fragile X mental retardation protein: nucleocytoplasmic shuttling and association with somatodendritic ribosomes. J Neurosci. 1997 Mar 1;17(5):1539-47.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=9030614&dopt=Abstract3.Altered synaptic plasticity in a mouse model of fragile X mental retardation.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=12032354&dopt=Abstract
元の記事
- Spatially restricted microRNA directs leaf polarity through ARGONAUTE1
- この論文のほかに、もう一報掲載されています。この2報は植物の話ですが、シナプスにおいてmiRNAが局所的発現調節を行っていることが最近次々と報告されています。これからもmiRNAによる時空間制御の話は注目していきたいです。
訂正した記事
