200億円かあ

 200億円は払えないでしょう。最高裁まで行かざるを得ない。ただ知的財産権を巡るこの大きな流れは止められない。
 確かにこの判決によって、研究者のモチベーションは高まる。企業も「発明」に対する社員の貢献度を大きく見直さざるを得ない。よい流れだと思う。
 しかし、このような社員の「反乱」にはやはり首を傾げざるを得ない。企業に給料をもらって研究をしているのならば、やはりその業績は企業に所属するのであり、「発明の対価」は企業が自主的に判断するべきだ。その判断に不服があるのならば、会社を見る目が自分になかったとあきらめて転職するしかない。
 青色ダイオードの開発プロジェクトは社内では中止を求められたので、独力でコツコツと研究を重ねたらしい。研究者の姿勢としてはすばらしいが、それでも研究を社内で行い、会社として成果を発表したのだから、「発明」は会社の業績である。
 青色ダイオードの発明は、すばらしい。発明者の功績は世界が認めるところである。しかし、その対価は金額に換算するべきものではない。
 と考える私は古い人間なのだろう。

発明の対価200億円支払い命じる 東京地裁 青色LED訴訟(毎日新聞
http://www.mainichi.co.jp/digital/computing/archive/200401/30/1.html